国際会議ICCCBE 2016 Student Paper Award ダブル受賞(環境設計情報学領域 博士後期課程2年 Worawan Natephra さん、博士前期課程2年 日高菜緒さん)
7月5日~8日に、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で開催された、国際会議16th International Conference on Computing in Civil and Building Engineering (ICCCBE2016)において、環境設計情報学領域(矢吹研究室)博士後期課程2年 Worawan Natephra さんと、博士前期課程2年 日高菜緒さんがそれぞれ、Student Paper Award(学生優秀論文賞)を受賞しました。
Worawan Natephra さんの論文タイトルは「Building Envelope Thermal Performance Analysis using BIM-Based 4D Thermal Information Visualization(BIMベースの4次元温熱情報可視化手法を用いた、ビル外皮の温熱性能分析 )」です。この研究はまず、建築物の温熱環境改善が必要な領域を特定するために、センサや温熱カメラで取得した情報をBIMモデルと統合して可視化することで、温熱効果について解析を行います。更に、時系列ごとの温熱環境を可視化する4次元的解析も可能にしています。BIMモデルに温熱カメラの情報を位置合わせするための加工技術や、BIMデータを出力し他のアプリケーションで扱えるシステムも開発しました。
日高菜緒さんの論文タイトルは「Quality Enhancement Technique for Similarity-based Polygonization from a Point Cloud(幾何学的類似性を利用した点群データのポリゴン化手法の品質向上手法)」です。この研究は、日高さんが卒業研究で実施した、土木構造物の維持管理利用のために、計測点群データからポリゴンモデルを効率的に生成する手法を拡張したものです。土木構造物を構成する要素の幾何学的類似性に着目して、局所的3D検索技術と位置合わせ技術を応用したものですが、以前の手法では点群データから直接ポリゴンモデルを生成していたためモデルの品質が点群に依存しているという課題がありましたが、本研究ではCADアプリケーションや写真測量で作成したモデルを新たな入力手段とすることで、モデリングの品質を向上させました。この手法により、橋脚のような連続して並んだ構造の効率的なポリゴン化を実現しています。