日本都市計画学会関西支部研究発表会奨励賞受賞(都市環境デザイン学領域 博士前期課程1年 水谷誉さん、平成25年度博士前期課程修了生 石田純也さん)
2015年7月18日に開催された日本都市計画学会関西支部研究発表会で、水谷誉さん(博士前期課程1年)の発表「運用実態に着目したコミュニティサイクルの最適化に関する研究」が奨励賞を受賞しました。同時に、石田純也さん(2013年度博士前期課程修了)の発表「郊外戸建て住宅地における高齢者の地域マネジメント活動への参加障壁に関する研究(修士論文を元にしたもの)」も受賞し、ダブル受賞となりました。
近年、自転車を利用した新たな交通手段として、複数のサイクルポートが設置され相互利用を可能とする「コミュニティサイクルシステム」と呼ばれる仕組みが注目されています。コミュニティサイクルシステムとは、一般的なレンタサイクルのシステムを発展させたものであり、レンタサイクルが1つのサイクルポートでの貸出返却を原則とする仕組みなのに対し、コミュニティサイクルは複数のサイクルポートが設置され相互利用可能である仕組みのことです。2007年に導入されたフランス・パリの「Velib’」など海外の成功事例が相次いだことで、日本でも多くの都市で導入されるようになりましたが、導入地域の特性に根ざしたコミュニティサイクルシステムを構築していくことが課題になっています。水谷さんは、コミュニティサイクルを運営している全国39都市を対象に調査を実施し、システムや運営手法、利用状況の実態を明らかにしました。研究成果が、今後のさらなる普及やシステムの改善に向けて有用な知見となることが評価されました。
受賞を受けて水谷さんは次のようにコメントしています。「自分が興味を抱いた内容から作り上げていった研究を評価して頂いたことを嬉しく感じると共に、研究として充実したものになるようサポートして頂いた先生方に感謝しています。今後もまちづくりの分野を広く深く学び、より有意義な研究に取り組めるよう努力したいと思います。」