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2016年9月28日
受賞・報道・出版

第13回日本熱電学会学術講演会優秀講演賞(口頭発表の部)(博士前期課程2年の野村亜未さん)

2016年9月5日から7日に東京理科大学葛飾キャンパスで開催された第13回日本熱電学会学術講演会(TSJ2016)において,環境エネルギー材料工学領域(山中研究室)博士前期課程2年の野村亜未さんが,「優秀講演賞(口頭発表の部)」を受賞しました.

野村亜未さんの発表タイトルは,「新規カルコパイライト型熱電材料:ZnSnSb2」です.熱電材料とは,熱を直接電気に変換できる材料のことで,実用化には高い熱電特性を有する材料の開発が必要です.本研究では,2012年に我々のグループが発見した高性能熱電材料であるカルコパイライト型化合物CuGaTe2をもとに,新たなカルコパイライト型化合物ZnSnSb2を作製し,その熱電特性を評価しました.ZnSnSb2は,結晶構造や電子構造から高い熱電特性を示すと以前から考えられていましたが,純粋なZnSnSb2の作製は非常に困難であり,これまで正確なZnSnSb2の熱電特性は報告されていませんでした.
本研究では,Snフラックス法を利用することによって,純粋なZnSnSb2の作製に成功し,ZnSnSb2がCuGaTe2同様,高い熱電性能を示す可能性があることを明らかにしました.

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