2014年9月1日
受賞・報道・出版
出版「都市エネルギーシステム入門」下田吉之教授(都市エネルギーシステム領域)
住宅、建築など民生分野に限っても都市が使うエネルギー、排出するCO2は膨大であり、その抜本的な削減が課題となっています。そのためスマートシティなど新しい技術が注目されていますが、実は古くらかの技術も動員し、都市を単位としたエネルギーマネジメントをうまく行うことが現実的であり、効果も大きいです。家庭部門についての試算ではその実行により、現状技術の延長上でも、人々の快適性を損なうことなく2050年に対90年比35%への逓減ができます。
しかしそのためには、全体として効率が良くバランスの良い都市エネルギーシステムを、建物、街区レベルで作り上げていかなければならず、さまざまな分野にまたがる学際的な取り組みが必要です。そこで「都市エネルギーシステム」とは何かと、低炭素化に向けた具体的な改善の方策、そのためのマネジメントの手法と、さらにはまちづくりの中に組み込む方策を示し、行政、産業界、学界の様々な分野に属する専門家、学生、さらには環境問題に関心の高い市民の入門書となることを目指した『都市エネルギーシステム入門』を上梓しました。